※この記事はネタバレを含みます。
どうも、重平です。
あやかしトライアングル第81話「祭里は見た!!」の感想です。
あやかしトライアングル第81話「祭里は見た!!」
唐突な裸回
今回のお話は祭里にすず、そしてカゲメイ(あとシロガネ)が街へ遊びに行くお話でした。タイミング的にはもう夏休みに入ったところなのでしょうか、3人の私服姿がとても映えます。
街へ繰り出した三人が向かった先は喫茶店のような、スイパラのような場所。そこで初めて食べるショートケーキやシュークリームに舌鼓を打ち、思わず顔が蕩けているカゲメイがとても可愛らしいです。
今回のお話は和気あいあいと平和に進行するのかなーと思っていました。しかしそんなことはなかった。なんと、突如として祭里にはすずとカゲメイの裸が見えるようになってしまったのです!
あまりにも突然の裸。なんでこんな展開になっとるんや…。
いや、何で裸が見えるようになったのかは作中でも語られていたのでわかります。カゲメイが祭里達と合流する前に拾った「スケルーペ(仮称)」という小さい”異妖”を、面白そうだからと祭里に憑かせてみたのが原因です。
魄を吸われる代わりに興味のある相手の服が透けて見えるという「スケルーペ」の能力により、祭里にはすずとカゲメイの裸が見えるようになってしまったのです。
なんというか、(ToLOVEるの)ララの発明品みたいな妖が登場しましたね。見た目もハート型の虫眼鏡の中心に眼球が一つ付いているだけなので、妖というよりホントにただのアイテムのように感じます。あと、「スケルーペ」がどうしても「スケベルーペ」と見えてしまうのはここだけの秘密です…。
そんな「スケルーペ」さんの活躍により精神集中がままならない祭里。まあ、公共の場にも関わらず好きな人が目の前でいきなり裸になり、しかも何食わぬ顔で平然と過ごしている様子を見て動揺しない人はそうそう居ないですよね。
油断していたところにいきなり裸をぶち込まれて、筆者もビックリな展開でした。
懐かしのToLOVEる感
「スケルーペ」さんの活躍により、すずとカゲメイの服が透けて見えるようになった祭里。スイパラの次に向かったカラオケボックスでは、祭里が「スケルーペ」を追い出そうと術を発動⇒すずの裸に動揺して術が暴発⇒祭里の上にすずが覆い被さるというハプニングが起こりました。
ここで矢吹先生の新たな技法が発動。まさか内側から顔を覗かせるとは…。この表現は初めて見た気がします。流石矢吹神、恐れ入りました。
このあと祭里は驚きのあまり暫く動けなくなっていましたが、そういえば「スケルーペ」の影響ですずの服が透けて見えているので、モロに”祭里は見ちゃった”んですね。祭里も精神は思春期真っ盛りの男の子ですから、そりゃあ刺激が強すぎますわな。
それにしても、アイテムを彷彿とさせる妖の登場に、動揺からのラッキースケベという一連の流れは、まるで前作のToLOVEるを見ているようで少し懐かしい気持ちになりました(というか似たような展開がToLOVEるでもありましたね)。
作中に時々ToLOVEるのキャラクターが登場するのもそうですが、こうして懐かしい気持ちになれるのも作者が同じだからこそ味わえる醍醐味ですね。
懐かしい中にも新しい技法を取り入れる矢吹神。これからもどんな表現方法が飛び出して来るのか楽しみです。
ヤヨはやっぱり優しくて素敵
「なぜカゲメイに勉強を教えることにしたのか?」という祭里たちの質問に、ヤヨは「アタシなりのケジメをつけたい」と答えていました。
「”人間として”、カゲメイを楽しく過ごせるようにしてあげたい」という気持ちでカゲメイに接していたヤヨ。そんなヤヨの気持ちに触発されて、今回祭里とすずはカゲメイを遊びに誘ったのかなと感じています。
祭里たちも感心するヤヨの心持ち。本当に素晴らしい。
初っ端「縊鬼」で大変な目に遭っているのに、妖にも分け隔てなく接するこの人間力。どうすればこんなできた人間が育つのでしょうか。鳥羽家の教育方針を是非ともご教授願いたい。
マジで優し過ぎるヤヨ。ヤヨのような優しい人間が安心安全で心穏やかに過ごせる世界であってほしいと願わずにはいられません。ヤヨ推しの贔屓目もあるかもしれませんが、登場するたびにヤヨの株が上がっているような気がします。
あやトラは妖と祓忍が敵対していたり、妖巫女が迫害されてきた過去があったりと割とシビアな側面があるので、ヤヨのような良心の存在は欠かせません。これからもヤヨの活躍には期待しています。
感想/まとめ
スイーツに舌鼓を打っていると思ったらいきなり裸がぶち込まれたお話でした。
風呂に入るわけでもないのにいきなり裸が出てきたもんだから本当にびっくりしましたよ(笑)。電車とかで読んでなくてよかった。
今回はストーリーを進めるというよりはお色気やコメディに全振りした感じですかね。なんだかToLOVEる感を感じて少し懐かしい気持ちになりました。
それにしても…「現代型の妖は情報が少ない」って本当に便利だなぁと感じました。
“異魂”、”異妖”、”人妖”はデータが少ないので、「ビル子」のようないかにも妖というようなキャラから、日喰やカゲメイのような完全な人型、果ては「スケルーペ」のようなほぼアイテムみたいな妖まで登場させることができます。
様々な展開に応用できる良い設定だとは思いますが、反面、なんでも「情報が少ないから」で片づけられないか少し心配になりました。まあ、筆者の考えすぎだとは思いますけどね。
あやトラは人間と妖との関係性や妖巫女の過去など、ストーリー的に作り込んでいるなと感じるところもありますから、今後登場する妖たちにもしっかりした背景を持たせてほしいなぁと思っています。
なんだか批判的な意見になってしまいましたが、最後に、これだけは全力で肯定できる、最も推したいことを述べて締めたいと思います。
ヤ ヨ は 優 し い !!
それではまた次回!
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