※この記事はネタバレを含みます。
どうも、重平です。
あやかしトライアングル第122話「禍喰」の感想です。
あやかしトライアングル第122話「禍喰」
新たな力
想介が以前使用していた「影喰(かげばみ)」などの能力は失われてしまいましたが、今の想介には新たな力が発現していました。
その名も「禍喰(まがばみ)」。ルーを守るために生まれた想介の新たな力です。
見た目は“騎士が付けてそうな手甲”のようで、ぱっと見メタリックな印象を受けます。手首から上の右手と左手を生み出して戦うので、ロケットパンチを放っているようにも見えますね。
しかしその性能は強力で、メデューサの操る蛇の頭をいとも簡単にもぎ取っていました。手のひらには”口”が付いているため、手と口で一気に体の一部を削ぎ取っているのかもしれません。生み出したウデは両ウデとも自由自在に動かせるため、機動力もあり様々な状況に対応できそうです。
ちなみ、「禍喰」はルーを守るために生み出されたため、なんとルーにも視認することができます。想介は「当然か」と言っていましたが、当然なんですかね…?
それにしても、お嬢様を危険に晒す“禍い”を”喰らう”力で「禍喰」とは、なんともカッコイイ技名ですね。見た目も邪悪さを感じるどころか高貴さを感じるようなデザインになりました。
「影喰」の頃と比べて全く邪悪さを感じなくなったことから、想介が人妖として本当に生まれ変わったんだなということがわかりますね。また、「禍喰」のデザインが騎士っぽいのは、想介が執事(主を守る立場)になったからそういったデザインになったのかなと感じています。「禍喰」は今の想介の心や立場を表した素晴らしい能力ですね。
メデューサ戦決着!!
想介の「禍喰」により戦況は好転。「禍喰」は蛇の頭をもぎ取っただけでなく、メデューサ両目まで潰す素晴らしい活躍をみせました。
しかし、メデューサは潰された目を一瞬で再生。妖力も落ちる気配がありません(強すぎんかこいつ)。
そこですかさず動いたのは祭里。両目を見開くメデューサに突撃した祭里は、メデューサの左目を掌で覆い隠すのと同時に風車を突き刺しました(めっちゃ痛そう)。そして風車を通じてメデューサの妖気の根源を探り、後頭部が弱点であることを突き止めると想介に伝えました。
その直後に祭里は石になってしまいましたが、祭里から情報を貰った想介はすぐさまメデューサの後ろへ回り込み、「禍喰」を腕に装着するとメデューサの後頭部をごっそり削ぎ取りました。
それにより妖力の根源を失ったメデューサは崩壊。見事メデューサを打ち倒すことができました。やったね!
その後、メデューサが倒されたことで祭里や屋敷の使用人たちの石化が解け、みんな元通りになりました。使用人たちは少々混乱している様子でしたが、そこはルーがいい感じにまとめてくれました。普段オカルト漬けのルーの言葉はこういう時に妙な説得力がありますね。
ルーが使用人たちに状況の説明をしている頃、祭里と想介は山道を歩いていました。どうやら祭里はすずたちの元へ戻る決意を固めたようです。
自らの石化を厭わず突っ込んだ祭里に、想介は「何故そのようなことができたのか」と尋ねました。その質問に「同志だから」と答えた祭里。同じ志を持つ仲間ならば信じて背中を預けられる。メデューサ戦を通して、祭里と想介の間にはそれだけの信頼関係ができていました。
そして、かつて敵だった想介と共に戦ったことで祭里は最も大切なことに気付けました。見た目や妖かどうかは問題ではない。“すずをそばで守る”という想いが祭里の中にある限り、どんな姿になろうと祭里は「風巻祭里」なのです。
そうして、女祭里はすずや男祭里の元へと戻りました。大事なことに気付けた祭里であればもう大丈夫。祭里分裂騒動の解決に向けて、次回以降の活躍も楽しみにしています。
感想/まとめ
想介の新たな力のお披露目と、女祭里が大事なことに気付けたお話でした。
想介の新しい能力、かっこよかったですね!最初は「影喰」も体の武器化能力も失ってしまってどうするのかと思いましたが、まさかあんなカッコいいウデが出てくるとは!
見た目もいいですが性能も強力!両ウデとも自由自在に動かせますし、拳を握ってパンチを繰り出せたり、相手を掴んだり握り潰したり、手のひらの口で体の一部を削ぎ取ったりと多種多様な攻撃が行えそうです。メデューサから攻撃された時にはルーを掴んで非難させてもいましたし、想介を乗せて素早く移動したりもしていましたね。そしてまさかの想介との合体も!使いこなせれば非常に器用な立ち回りができる能力だなと感じました。
ルーを守護る(まもる)ために生まれた能力ということでルーにも視えることや、見た目も何となく騎士っぽさや高貴さを感じるなど、今の想介の心持ちや立場を現した素晴らしいデザインだと思います。
また、メデューサを討伐する直前に、何故「禍喰」が手の形になったのかも明らかにされましたね。それは想介がカゲメイの力によって暴走した際、祭里とすずが必死になって救ってくれた時の”手”の感触を覚えていたからだったんですね。
う~~~んエモいですねぇ!そこから手の形が来ているんですか。いいですねぇ~!
「手」というのは「救いの手を差し伸べる」「仲間と手を取る」など、”救い”や”仲間”といったワードを連想させますから、祭里とすずの救いの手によって生まれ変わった想介にはピッタリのデザインですね。想介の解説がなかったら「禍喰」が手の形になった意味なんて考えもしませんでした。矢吹先生のは本当に素晴らしいデザインをされますね!
そして、想介との共闘を経て祭里は大事なことに気付くことができました。祭里分離騒動の最中になんで急にルー&想介編が始まったんだろうと思っていましたが、やはりストーリー的にも大事な展開でしたね。
このメデューサ戦を経て、祭里は人を守るのに”人”か”妖”かなんて関係ないことに気付きました。これはかつて敵として戦った妖の想介だからこそ気付かせることができたのでしょう。
以前は祓いの対象だった想介も、今ではルーシー(人)を守るために新たな力を得るようになりました。大事なのは”誰かを守りたい”という心持ちであることを想介は体現してみせたのです。
勿論想介は祭里の悩みなど知る由もありませんでしたが、結果的にそれが祭里の気付きへと繋がりました。見た目や妖かどうかなどは些末な事。”すずをそばで守る”という想いが祭里の中心にある限り、身体がどう変わろうと祭里は「風巻祭里」であり続けるのです。
自分の軸となる大切なものに気付けたのなら、祭里(女)はもう大丈夫でしょう。これから祭里分裂騒動がどんな展開を引き起こすのかわかりませんが、祭里には自分を見失わずに進んでほしいと思います。
今回は久々に良いお話を読みました。あやトラって良い作品ですね。
余談
今回登場したメデューサってこれまでの妖の中でもかなり強い方だと思うんで、ぶっちゃけこのまま倒されて終わりでは勿体ないだろうと思ってて、海外妖繋がりでラチカみたいに可愛い姿で仲間になったりするのかなーと考えていましたが、そんなことはありませんでしたね。
てことは、祭里を一歩成長させるために用意されただけのポッと出の妖だったのか…。あの強さで…?海外の妖ってすげぇな…。
にしても、今回のお話は良い話だったけど、「本当に大事なものを見つけたぜ!」なんていう眩しい青春を見せられちゃあ、ボーっと生きてるワシの心がちょっと…ね…。私も何か、私の中で軸となるような大事なものを見つけたいものやでぇ…。
それではまた次回!
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