[あやかしトライアングル] 第29話 感想

※この記事はネタバレを含みます。

どうも、重平です。

「あやかしトライアングル」第29話「元・妖の王の嘆き」の感想です。

「あやかしトライアングル」第29話「元・妖の王の嘆き

空き家の妖を浄化させたときに現れた「髪の長いすず」は”すずの中に眠る妖巫女としてのすず”だと推察する画楽。

画楽とシロガネは、すずを妖巫女の器として完成させるべくある作戦を企てる。

まさに生命を司るが如く、花奏すずはとにかく欲が強い。

食べることか寝ること、そして祭里の事でいつも頭の中はいっぱいだ。

そんなすずは食べることと寝ることに関しては苦労していないが、祭里のこととなるとうまくいかず、ストレスが溜まっているはず。

そして、そのストレスこそがすずの妖巫女としての力を高めるのだ。

なお、絶望からは妖巫女の力は引き出せず、故に人妖と戦った時は妖巫女として成長できなかった。

こうしてすずの事を分析した画楽は、すずにシロガネをけしかける。

その頃、すずたちは「花鳥風月」の4人で”シロマツ様”(どうみてもコックリさんである)という占いで遊んでいた。

シロマツとはすなわち”シロガネが化けた男の祭里(26話参照)”のことなので、他愛もない質問に祭里は気を利かせて10円玉を動かしてやっていた(すずにはバレた)。

しかし、それを”本当にシロマツ様が動かしている”と思い込んだルー、そしてルーに乗ったヤヨにより質問は恋愛方面へ傾いていく。

まず、ヤヨは祭里とニノ曲宗牙との関係を占った。

祭里は「そんな関係じゃない」と弁解しようとしたが、10円玉は”勝手に”「Yes」へ動いた。

前の質問で祭里が10円玉を動かしたことを知っていたすずは、今回も祭里が動かしたのではと焦っていたが、実はシロガネが”妖念動の術”で10円玉を動かしていた。

シロガネは窓から現れ念動力を発動していたため、祭里には気づかれたが、位置的にすずには気づかれなかった。

10円玉を動かしているのがシロガネだと知った祭里は、しかし所詮お遊びだと無視することに決めた。

だが、祭里と宗牙の恋の質問が進むにつれ、すずが精神的にどんどん追い詰められていくのを見て、これ以上誤解させるわけにいかないと祭里は抵抗を始めた。

祭里が抵抗を始めたことを悟ったシロガネはそれに張り合い、さらに念動力を強めて10円玉を動かした。

実は、これは”すずと祭里の関係をこじらせることで妖巫女の力を引き出そう”というシロガネと画楽の作戦の一環だったのだ。

祭里とシロガネの熾烈な10円玉争いが行われている中、ふと祭里がシロガネを見ると、シロガネは念動力を発動しながら涙を流していた。

シロガネは、かつて神社に祀られるほどの大妖怪となった自分が、今はこうして一人の人間と10円玉をかけて揉めていることを情けなく思い涙を流していたのだ。

しかし、妖巫女の力を用いれば再び妖の王に戻ることができる。

その思いからシロガネは引くわけにはいかなかった。

そしてシロガネは奥の手として、”白銀毛球”というシロガネの毛玉を腹から発射し、祭里の顔面に叩きつけた。

驚いた祭里はシロガネに向けて風の術を放ち、シロガネを窓から吹き飛ばした。

突風が吹いたことで”シロマツ様”は終了、シロガネは突風に飛ばされ画楽の下へ戻っていた。

戻ってきたシロガネに、画楽はさらにすずをモヤモヤさせてくれと依頼する。

シロガネは画楽の発言を訝しみ、その真意を尋ねたが、画楽はいつもの調子で答えをはぐらかした。

その頃、学校では”シロマツ様”の結果に準ずるべくヤヨとルーがお節介を焼き、祭里と宗牙を引き合わせ、2人で熱く語らせようとしていたのだった。

感想/まとめ

今回のお話で、すずの妖巫女の力の解明にまた一つ近づきましたね。

前回登場した“髪の長いすず”は、やはりすずの中に眠る妖巫女の力でした。

しかし、妖巫女の力に意識を乗っ取られ、しかもすぐに引っ込んでしまったところを見るに、すずは妖巫女の器としてまだまだ不十分なようですね。

そんなすずを妖巫女の器として覚醒させるべく、画楽が考えた作戦が、「すずを祭里絡みでモヤモヤさせること」でした。

画楽曰く、すずは非常に欲が強い。

そんなすずは、食べることや寝ることに関しては事足りているけれども、祭里の事となるとうまくいかずストレスが溜まっており、そのストレスこそが妖巫女の力を引き出すために重要だとのこと。

思い返せば、オモカゲや画楽のタコを操った時など、これまですずが妖巫女としての力を成長させてきた時は決まって祭里が絡んでいましたね。

しかし、”絶望”ではダメなようで、人妖と戦って”祭里が死んだ”と思っていた時には妖巫女の力を成長させることはできませんでしたね。

まさか、これまでの祭里とすずの成長の中にこんな伏線が仕込まれていたとは。

流石は矢吹先生です。

それにしても、なるほど、人間の三大欲求「食欲、睡眠欲、性欲」ですか・・・。

確かによく食べるし、しょっちゅう祭里でハレンチなことを考えたりしていますが、ここに三大欲求を絡めてくるとは。

すずがスケベということにも納得がいきました。

これは今後もすずの妄想やラキスケには期待が持てそうですね。

さて、すずの妖巫女の力を引き出すべく、すずと祭里の関係をこじらせようと動き出したシロガネと画楽。

最初の一発目は10円玉争いでしたが、うまくすずを誤解させてストレスを溜めさせた様子。

しょうもない感じがして面白いですが、当人たちは必死ですし、これからもこういった「こじらせ作戦」は続いていき、すずをモヤモヤさせるようなシチュエーションが沢山出てくるのでしょう。

宗牙先輩と宗牙の父親、恋緒、”シロマツ”好きのルーと、すずと祭里の恋路をこじらせる要因はたくさんありますからね。

これから彼、彼女らがどんな風に絡んできて、祭里とすずの関係がどのようにこじれていくのか楽しみですね。

その度にすずや祭里がどんな反応をするのかも気になるところです。

気になると言えば、画楽がすずの妖巫女の力を覚醒させようとしているのは何故なのか。

「完成した妖巫女の絵が描きたい」などと言っていますが、どうやらその真意は別にある様子。

「彼女が僕を忘れている」とも言っていましたが、果たしてその言葉の意味がわかる日は来るのか。

恋愛面でもストーリー面でも、あやかしトライアングルから益々目が離せませんね!

それではまた次回!

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