※この記事はネタバレを含みます。
どうも、重平です。
あやかしトライアングル第85話「手裏剣の思い出」の感想です。
あやかしトライアングル第85話「手裏剣の思い出」
兄妹喧嘩
さて、前回は宗牙パイセンの妹の「ニノ曲刃夜」ちゃんが初登場しましたね。初っ端から「兄サマ(宗牙)は祭里さんと付き合うといい」などとすずの目の前で爆弾発言をした肝の据わったお嬢さんです。
ここからさらにこじれるのかなーと思いきや特に引っ張ることもなく、宗牙パイセンと刃夜は祭里達と別れ田舎道を歩いていました。
道を歩きながら今回の件について妹を窘めるパイセン。どうやらパイセンは、刃夜が”女子へ耐性つけ”というパイセンの個人的な都合に祭里を利用しようしたことを快く思っていないようです。まあ、パイセンからしてみれば自分の好きな人を妹がよく知りもせずに利用しようとしたわけですから、快く思わないのも当然ですかね。
「余計なことをするな」とパイセンに叱られてしまった刃夜。刃夜は少しふてくされるとそのまま何処かへと行ってしまいました。刃夜としては純粋に兄を想ってやったことですから、確かに多少強引だったとはいえ「余計な事」と言われるのは納得いかないようです。
そんな刃夜の気持ちを知ってか知らずか、ポ之助を刃夜のフォローに向かわせる宗牙パイセン。叱った後はフォローも忘れない兄の鑑。ポ之助も言っていますが、こんな優しいパイセンに彼女の一人もできないなんて、世の中間違ってますよね。宗牙パイセンには是非とも幸せになっていただきたいものです。
ブチギレ案件
宗牙パイセンに叱られた後どこかへ行ってしまった刃夜。ポ之助が追い付くと、刃夜は一人で手裏剣を投げる練習をしていました。手裏剣の精度はお世辞にもよいとは言えず、まだまだ練習が必要といった感じです。
刃夜は幼い頃に異妖に襲われていたところを宗牙パイセンに助けられたことがありました。その時にかっこいい兄サマに手裏剣で助けられたことから、刃夜は兄に見合うだけの立派な祓忍になると心に誓ったのでした。
けれども、投げても投げても手裏剣は的に当たりません。刃夜の醜態を見かねたポ之助は、「雑念が多すぎるっポ」などとわかったような口をきくと、お手本とばかりにクナイを投げてみせました。
しかし、ポ之助の投げたクナイもあらぬ方向へと飛んでいきました。そして、ポ之助の投げたクナイはすぐそばの道を歩いていたカゲメイの脳天に突き刺さってしまいました。
ただ道を歩いていただけなのにいきなり攻撃されてブチギレるカゲメイ。前話の次回予告で”怒らせてしまったのは!?”と予告されていたのはカゲメイの事だったんですね。
クナイが頭に突き刺さるなんてカゲメイクラスの実力者でなければ即死か即入院の大けがですし、怒るなと言う方が無理でしょう。しかも偶然とはいえ、ただ歩いていただけなのにこんな目に遭わされてはたまったものではありません。というかそんな近くに道がある場所で刃物投げてんじゃねぇ!
ブチギレたカゲメイに睨まれ全身の羽が抜け落ちるポ之助。刃夜はなんとか応戦しようとしましたが、カゲメイ相手では分が悪く、窮地に追い込まれてしまいました。
カゲメイの攻撃が迫り刃夜が心の中で宗牙パイセンに助けを求めたその瞬間、どこからか飛んで来た手裏剣がカゲメイの攻撃を打ち落としました。
窮地に陥った刃夜を助けてくれたのは、祭里でした。
祭里が駆け付けてきてくれて一安心、かと思いきや、カゲメイは相当怒っているらしく祭里が刃夜を庇っても攻撃を続行しようとしました。しかし、そこにすずから”さくら牧場クレープ”が差し出され、怒りを晴らすかクレープを食べるかの究極の選択の末、カゲメイはクレープの食べることを選びました(かわいい)。
なんとか収まったカゲメイの怒り。祭里の正確な手裏剣さばきと、すずのクレープによる誘惑の連携が素晴らしい。刃夜とポ之助には少し反省してもらわないとですね。
理想の姉サマ
祭里とすずの機転により窮地を脱することができた刃夜。祭里が刃夜を助けた瞬間は、かつて異妖に襲われていた刃夜を助けた宗牙パイセンと重なるものがありました。
今回祭里に助けられたことで、刃夜は自分の行いを、「”風巻さん”を兄サマのためになるかどうかでしか見ていなかった」ことを反省しました。
そして、心から”祭里さん”に姉サマになってもらいたいと思うようになったのでした。
めでたしめでたし!と言いたいところですが、なんだこれは…。どんどん宗牙パイセンの外堀が埋められていくではないか!お父さんも妹も公認とか、殆ど家族全員認めているようなものじゃあないか。
ここまでニノ曲家での祭里の好感度が上がってしまうとは…それならいっそ、祭里と宗牙パイセンも一回くらいつきあってみてもいいんじゃない?と思う今日この頃でした。
感想/まとめ
宗牙パイセンの好感度が増し、カゲメイがブチギレ、刃夜が祭里を姉サマにしたいと思ったお話でした。
ラチカといい刃夜といい、クルクルは子供の面倒を見るのが上手ですね。お兄ちゃん力が隠しきれていませんし、叱った後にフォローを忘れない姿勢も素晴らしい。絶対良いパパになれますよこの人。
なんだかんだ言って面倒見はいいし、忍務や鍛錬に対して真面目だし、背が高くて筋肉質なイイ身体しているし、目つきは悪いけどよく見たらかなりのイケメンだし、欠点である女子への耐性のなさはある意味”ピュア”とも受け取れるし。
ホントにどうして彼女の一人もできないんだ…世の中の間違ってるよ…。クルクルには本当に幸せになってもらいたいですね。
しかし、これまた面白い展開になりそうな気がしてきました。というのも、刃夜が祭里を本気で”姉サマ”にしようと考え始めたからです。
宗牙パイセンは祭里に惚れていますが、まあ自分から積極的にアプローチはできないでしょう。宗牙パッパも「お似合い」とは言っていますが、親の立場から子供同士の関係に割り込んでいくことは難しいでしょう。
でも、刃夜なら子供という立場を活かしてグイグイ接近することができます。あの手この手で宗牙パイセンと祭里をくっつけようとしてきても不思議ではないでしょう。しかも「兄サマのため」というよりは「兄サマ+自分のため」に行動するわけですから、これは刃夜ちゃん、頑張っちゃうんじゃあないでしょうか。刃夜のこれからの活躍に期待しています。
それにしても、前話の次回予告で言われていた”怒らせてしまう人”ってカゲメイの事だったんですね。筆者としてはてっきりすずを怒らせてしまうのかと思っていましたが、予想が外れてしまいました。
まさかカゲメイを怒らせるとは思いませんでしたからね…。作中で最も怒らせてはいけない相手をギャグの流れでマジギレさせるんじゃあないよ…。今回は祭里とすずとクレープのおかげで事なきを得ましたが本当に危ないところでした。刃夜ちゃんと、特にポ之助には反省してもらいたいですね。
しかし、今回の件で若干の危うさも露見しましたね。カゲメイは祭里たちと遊ぼうとしていたわけですから、祭里が刃夜を庇った時にそこで収まると思っていたのですが、カゲメイは「お友達ごっこもこれまでだね」と言って攻撃を続行しようとしていましたからね(マジで怖かった)。
ラスボスの貫禄は未だ健在でした。今は大人しくしているものの、一度怒らせるとどうなるかわからないというのは恐ろしいものです。ただ、甘いものには目がないみたいなので、とりあえず甘味を常備しておけば暫くは大丈夫そうですね(笑)。
さて、宗牙パイセンの外堀がどんどん固められつつあるあやかしトライアングル。刃夜ちゃんはどれだけ活躍してくれるのか、そして宗牙パイセンに春は訪れるのか!?
次はどんなお話になるのか楽しみですね。
それではまた次回!
単行本発売中!
ジャンプ読むならジャンプ+!
これまでのお話はこちらから
コメント