※この記事はネタバレを含みます。
どうもどうも、初めまして重平です!
この度は「東京ブレイド」公演の連番相手になってくださってありがとうございます。
いや~ついにやってきましたね「東京ブレイド」の2.5次元公演初日!!私は「東京ブレイド」の原作厨ではあるんですが、演じるキャスト陣の発表を見てからずっと楽しみにしてたんですよ。
なんたって今回はあの粒揃いの劇団「ララライ」が全面的に協力してるんですから!看板役者の姫川大輝さんと、ララライのエース「黒川あかね」さんがどんな演技するのか楽しみで楽しみで。
それに今回はなんと、“10秒で泣ける天才子役”として活躍していた「有馬かな」も出演するんですよ!しかも有馬さんは「つるぎ」役、黒川さんは「鞘姫」役で、所属的にも恋愛的にも好敵手ときたもんだ!かつて天才と呼ばれた人と今まさに天才と呼ばれている人をぶつけるだなんて、キャスティングした運営もにくいことしますよねぇ。
え?今の有馬かなを知らない…?
え?「今日あま」の有馬さんの神演技をご覧でない…?B小町も知らない…?
それはそれは、あなたは運がいいですね。昔から可愛かったですが成長してさらに可愛くなり、演技のレベルも格段に上がった有馬さんの演技を初めて見ることができるのですから。子役時代の有馬さんしか知らないのでしたらきっと驚くはずです。
失礼ながらあなたもだいぶこってりしていますから、きっと有馬かなのファンになってしまうことでしょう。
さて、そろそろ人も集まってきましたし、会場に入りますか!どんな舞台になるか楽しみですな!
というわけで、【推しの子】第55話「開幕」です。
【推しの子】第55話「開幕」
原作者と脚本家
季節は冬。やってきたのは2.5次元舞台「東京ブレイド」の公演初日。
アビ子先生は吉祥寺先生とともに会場に訪れ、そして緊張していました。
まあ、あれだけ騒いで脚本に口出ししまくってたわけですから、これでコケたらどうしようって不安になりますよね。どれだけ自分の行動や作品に自信をもっていたとしても、やはり多くの人の目に触れる瞬間はどうしても緊張するものです。ましてや、自信満々で出した原稿がボツを食らう経験を何度もしている漫画家ならなおさら。
「自分の作ったものが世界で自分しか面白いと思わないものだったらどうしよう」
そんなことを考えて不安になるアビ子先生に声を掛けてきたのは、ともに舞台の脚本を作りあげたGOAさん。
脚本はGOAさんも満足する出来だったので、「この世界に最低でも二人は面白いと思っている人が居る」とさらっと言ってのけるGOAさん。
なんだよもう、GOAさん見た目も中身のイケメンかよ。アビ子先生照れて吉祥寺先生の後ろに隠れちまったじゃねぇか。非の打ちどころのないイケメンなんて、もう好きになるしかないじゃないか。
一時は険悪だったけど、今はこうして制作陣が楽しく会話できるようになって心から嬉しく思います。一体どんな脚本に仕上がったのか、期待が高まるというものです。
会場に集まる関係者たち
「東京ブレイド」の舞台にやって来た「今ガチ」メンバーの「ゆき」、「ノブユキ」、「ケンゴ」の三人。アクアとあかねちゃんから招待を受けたのでしょうか、関係者席でメムさんと久々の再会です。
「今ガチ」終了後からマジで付き合い始めたゆきとノブユキを気にするメムさん。2人をよ~く見てみると、なんと二人の腕にはお揃いのブレスレットが!
匂わせお揃っち!やってんねぇ!
すっげぇアブナイ橋ではありますが、いいですねいいですねぇ。いつかアクアにもどなたかとやってもらいたいものですねぇ(やらないでしょうけど)。
しかしノブユキ君、こんなにゆきとラブラブしていながらも、ケンゴが「めっちゃ可愛い子いる」と言った時にどれどれと見てしまうのは、やっぱり男の子ですね。
ケンゴの視線の先に居たのは、ミヤコ社長の隣に座るルビーでした。ルビーは関係者席に座れて”なんか偉い人になった気分”になり、ドヤっていました。うん、可愛い。
そしてルビーが視線を前の方の席に移すと、そこには子供部屋おじさんこと監督も来ていました。監督はアクアの”感情演技”克服に協力していましたから、特訓の成果を確かめるために来場しているのは当然と言えるでしょう。
しかし、監督の特訓をもってしてもアクアの心的外傷の根本的な解決には至らなかったそう。それでも監督は、アクアが本気で演技に打ち込む姿を見て随分と期待しているようです。
アクアがトラウマを完全に克服できたわけではないというのは少し心配ですが、監督が期待しているのならきっと大丈夫でしょう。
アクアの特訓の成果がどれほどのものか楽しみです。
有馬と黒川
舞台が始まる直前、通路で鉢合わせしたかなちゃんとあかねちゃん。かなちゃんは「つるぎ」の、あかねちゃんは「鞘姫」のメイクをばっちり施し、いつもと若干違う雰囲気を漂わせています。
いつものようにバチバチやり合うのかと思いきや、かなちゃんはありのままの気持ちをぶつけて去っていきました。
それは、嫌な奴に向けるような嫌味ではなく、これまで切磋琢磨してきた好敵手にぶつけるような言葉。普段あれだけ嫌味をぶつけ合っているだけに、かなちゃんが本音を話したことは少し意外でした。
あれだけ顔を合わせればいがみ合い、目の上のタンコブだと嫌っていた相手でも、かなちゃんはあかねちゃんの実力を認め、良き好敵手だと思っていたんですね。こういう熱いバトルものみたいな関係、結構好きです。
そんなかなちゃんに対するあかねちゃんの反応ですが…ん?なんだろう…。なんか重いというか、闇しか感じないというか…。
かなちゃんが割とさっぱりとした対抗心を燃やしているのに対し、あかねちゃんは随分じっとりしていると言いますか…。二人は「また一緒に演技するのを楽しみにしていた」という共通の想いを持ちながらも、その気持ちの方向性は真逆を向いているのかもしれません。
そして次のコマでの唐突な「アクア」呼び。ん?あかねちゃん前回までは「アクアくん」って呼んでなかったっけ?この一話の間に一体何があったんや…。
じっとりとした対抗心に、唐突な「アクア」呼び。「今ガチ」の時は苦手そうでしたが、ここへきて悪女ムーブをバッチリこなしています。
なんか、あかねちゃんが発端でひと悶着起こりそうな気がして、楽しみと不安が入り混じった微妙な気持ちになってきました。何事もなければいいのですが…。
傷と向き合うアクア
舞台が始まる直前まで、アクアは一人個室に籠り、自分のトラウマと対峙していました。
特訓期間中に心理療法をいろいろ試してみたものの、監督も言っていたとおりトラウマを完全に克服することはできなかったようです。アイの顔を見るだけでパニック症状が出そうになるとか、かなり重症です。
本来なら完全に忘れさり絶対に思い出さない方がいいレベルの精神障害ですが、それすら自分の足りない力量を補うために利用しようとするアクア。
ページの一コマ一コマから、アクアの強い決意が感じ取れます。一瞬でも気を抜けば自分の全てを持っていかれるほどの激情。アクアはこのトラウマをどのようにして乗りこなすのか、アクアの”感情演技”に期待が高まります。
感想/まとめ
2.5次元舞台「東京ブレイド」公演初日。舞台を観劇する人、演者として出演する人、それぞれの想いが垣間見えると同時に、舞台の幕が上がる前のワクワク感が感じられるお話でした。
舞台裏の通路でかなちゃんが言った「もう元天才子役なんて呼ばせない」って台詞はとても熱くていいですね。演技にかける情熱と、打倒黒川あかねという強い想いが感じられてとても良いです。かなちゃんは凄く良い演技をしてくれるような気がしますね。
是非ともかなちゃんには持てる力の全てを出して演じてもらい、会場にいる「有馬は”元”天才子役」と思っている人たちの度肝を抜いてあげてほしいです。
対するあかねちゃんですが、正直不穏な気配しか感じません。前回まではあかねちゃんから光を感じられたのですが、なんで今回は闇しか感じないの…?
そして、最後のページのある一コマ。舞台の幕が上がる直前、かなちゃんはあかねちゃんをチラ見していて強く意識していることが窺えますが、あかねちゃんはずっと前を見つめたまま。あかねちゃんの眼中にかなちゃんはいないというのか…?
このかなちゃんとあかねちゃんの気持ちのすれ違いがどのように影響してくるのか、流石に舞台を台無しにするようなことにはならないと思いますが、人間関係的になにか影響を及ぼしそうなのでとても気になります。
それから気になったのは、吉祥寺先生がメルト君をまだ演技のできないブリ大根だと思っていること。わざわざこんな描写を入れて強調してきたということは、メルト君が大活躍する前フリでしょうか?
確かに「今日あま」のメルト君は目も当てられない大根役者でしたが、あれからアクアに触発されて真面目に演技に取り組み、少なくとも雷田さんに「仕上げてきてる」と思われるくらいには上達してきています。ですから、「凄い上手!」とまではならなくとも、「ふーん、上手じゃん」と吉祥寺先生に思われるくらいの演技はしてくれるのではないかと期待しています。
メルト君が「今日あま」の件でいじられるのは見ていて楽しいですが、そろそろ吉祥寺先生と打ち解けてほしいなという気持ちもありますので…。メルト君の努力が報われてくれることを願って止みません。
さて、いろいろ紆余曲折がありながらも、遂に「開幕」となった2.5次元舞台「東京ブレイド」。
アクアのトラウマやかなちゃんとあかねちゃんの対立など、様々な想いが交錯」する中で舞台はどのように展開されていくのか。
アクア達の演技が見られる次のお話が楽しみでなりません。
それではまた次回!
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