※この記事はネタバレを含みます。
【推しの子】第57話「ヘタクソ」が更新されました!
さあて、一週間ぶりの【推しの子】でございます。
前回はメルト君と朔夜が舞台上で(役として)ドンパチやり始めたわけですが、今回もメルト君と朔夜が中心のお話となりました。
ここへきてどんどんキャラを掘り下げられているメルト君。いいですねぇ。2.5次元舞台編は一巻以上続く長編となっているためか、様々なキャラにスポットライトが当たってくれて嬉しいです。
メルト君がこれまでどんな気持ちで芸能活動に取り組んできたのか、今回はそこが深堀されます。
おっと、一週間の休憩時間が終わって舞台が再開するようです。私は座席に戻ります。
それでは感想を書いていきましょう!
【推しの子】第57話「ヘタクソ」
メルト君の過去
さて、一週間ぶりの【推しの子】は、メルト君の回想から始まりました。
なになに?「中学校に入学して、ソッコー3年の先輩に食われた」か。ふむふむ。なるほど。
ん!?えっ!?いや、青年誌だから別におかしくはないんだけど、びっくりしたぁ…。一週間焦らされてワクワクしていたところにいきなりぶち込まれるとは思ってませんでしたよ。
でも、なるほど。メルト君はその顔の良さゆえに、学校生活も男女の関係も芸能活動も、本当に何の苦労もなくやってこれてしまったんですね。これは生まれ持った凄い才能であると羨ましく思うと同時に、少しだけかわいそうとも感じる境遇です。
自分が何の苦労もせずともすべてがうまくいく環境であれば人は成長しようなどとは思いませんからね。顔が良いゆえに周りからチヤホヤされ誰からも注意すらされなかったメルト君は、長らく己の未熟さに気づくことができませんでした。
なんでもテキトーにやっていればうまくいく、そんな心持で臨んでしまったのが「今日あま」でした。その結果「今日あま」のドラマを台無しにし、作者の吉祥寺先生からは未だに冷たい視線を向けられるようになってしまいました。
環境がそうさせたというのもありますが、「今日あま」に出演していた頃のメルト君は、本当に擁護のしようもないほど育ちの悪い人間に成り下がっていたんですね。
実際に作者もリアルタイムで「今日あま」の話を読んでいたときは、「なんだこのぶり大根。重曹ちゃんに苦労かけさせやがって」とかなり冷めた印象をもっていました。
しかし、メルト君はそこで気が付くことができました。「今日あま」のドラマに最初からもっと本気で取り組んでいれば、作品はもっと良いものになったのではないか。そう考えを改めたメルト君は、「今日あま」終了後から毎日走り、稽古にも真面目に取り組むようになりました。
これまでの経緯がどうであれ、己の至らぬ点から目を背けず、一度決めた目標に向かって努力を継続することのできる人は尊敬に値します。筆者含め、それができない人の方が圧倒的に多いですからね。
やはり努力のできる男はかっこいい。メルト君が初登場時よりもイケメンに見えるのは目の錯覚ではないでしょう。
まだまだヘタクソの部類とはいえ、努力を継続していればきっといつか報われる時が来る。メルト君には、このままめげることなくひたむきに頑張ってもらいたいと個人的に思っています。
鴨志田朔夜の評価
さて、心を入れ替えて頑張っていたメルト君ですが、やっぱり実力はまだまだ素人に毛が生えた程度のヘタクソ。舞台上で「キザミ」役のメルト君と刃を交えていた「匁(もんめ)」役の朔夜は内心とても苛立っていました。
「なんの苦労もしないで顔だけで仕事を取ってくるヘタクソは消えてくれ」とは、厳しい評価ではありますがまさに朔夜の言う通り。朔夜も顔は相当いい方だと思いますが、こんな感情を抱くということはかなり苦労して演技を磨いてきたのでしょうか。
朔夜は時々人格を疑うような言動をとるので好きにはなれませんが、実力が認められているだけあって、演技や舞台への想いは本物のようですね。
朔夜からすれば、メルト君がどれだけ努力していようが、素人に毛が生えた程度の実力しかないのなら何もしていないのと同じに見えていたのでしょう。しかし、そんな朔夜も、大きなアクションをしている割に息が上がっていないメルト君を見て、思ったよりはちゃんと稽古してたんだなと少しだけ見直した様子。
やはり真面目に努力をしているかしていないかの違いはこういったところから垣間見えるものなんですね。メルト君は少しずつでいいので、この調子でどんどん朔夜を見返してやってほしいです。それから、朔夜はこの調子でメルト君から人間性を学び取ってほしいものです。
ヘタクソでもいい
「今日あま」の失敗から、「東京ブレイド」も自分のせいで台無しになったらどうしようと不安に思っていたメルト君。そんなメルト君に、アクアは「ヘタでもいいんじゃないか」とアドバイスしていました。
ヘタなのを気にする人にヘタでもいいと言うのは、これまた驚きのアドバイスです。しかし、アクアは別に突き放すつもりでこんなアドバイスをしたわけではありませんでした。
アクアが言いたかったのは、「ヘタさを上手く活用する」ということ。「こいつはヘタだ」、「こいつはダメだ」とみんなが思っている中でいきなり凄いことを始めたら激アツだろう、とアクアはアドバイスしたかったのです。
実際、朔夜にも、舞台を観に来た観客からも「ヘタだ」と思われていたメルト君。みんなが油断していた中でいきなり刀を空中に放り投げ、落ちてきたところをキャッチするというめちゃくちゃかっこいいパフォーマンスを見せつけました。
ブラボー!おお!ブラボー!!
まさに激アツ!!メルト君のパフォーマンスに会場は一気に湧き上がりました。これは朔夜や吉祥寺先生の反応が楽しみです。
感想/まとめ
メルト君の回想、そしてラストが激アツなお話でした。
かつてはなんでもテキトーにやっていればうまくいくと調子に乗った考えを持っていたメルト君ですが、「今日あま」で自分の未熟さに気づき、そこからは演技や人間関係の構築に真面目に取り組むようになりました。
まだまだ素人に毛が生えた程度の実力ではありますが、大きなアクションをしても息が乱れないといったように、これまでの努力の成果が垣間見える瞬間もありました。そして、アクアのアドバイスを素直に受け入れ、見事舞台上で激アツなパフォーマンスを決めてみせました。
やはり、心を入れ替えてから続けてきたことは無駄ではなかった。少しずつですが努力の成果は着実に演技に反映されてきているので、メルト君にはこのまま努力を継続し続けてほしいです。
「今日あま」の頃までの世間を舐め切っていた過去と「今日あま」のドラマを台無しにしてしまった過去は取り戻せませんが、年齢的にも若いですし、若気の至りとしてまだ取り戻せます。心を入れ替えたことで人間的にも成長できていますし、ここで吉祥寺先生から評価してもらえるよう、しっかりと「キザミ」を演じきってもらいたいですね。
さて、次回はなんとメルト君の見せ場が来るそうです!
これほど激アツなパフォーマンスを見せてくれたメルト君、このまま自分の見せ場に上手く繋げることができるのか!?
2.5次元舞台編の期待は膨らむばかりです!
頑張れメルト君!!応援しているぞ!!!
それではまた次回!
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